最終更新日 2006年10月31日 up top

Fedoraで全てのパッケージをインストールする方法

Fedora Core 5以降からAnacondaのインストールパッケージ選択項目に「全てのパッケージをインストールする」がなくなりました。 理由はEverything Button Gone In The Installer!Pitfalls to Installing Everythingだそうですが、 くそったれですね。運用を強制するなよ。なので全てインストールする方法。

最初に注意

インストールするマシンにはメモリは1GB程度必要なようです。512MBのマシンでは失敗しました。 1GBもメモリ食うインストーラってなんだよ。スワップ有効にすれば512MBでもいけるかもしれません。

KickStartを使う方法

FedoraにはKickStartと呼ばれる自動インストール機能があり、これを使うと全てのパッケージをインストールすることができます。

FedoraをAnacondaでインストールすると、/rootにanaconda-ks.cfgというファイルができあがり、 これが自動インストールのスクリプトとなります。このスクリプトで全てのパッケージをインストールするように指定してやれば、 インストール時に全てのパッケージをインストールすることができます。

anaconda-ks.cfgの例

# Kickstart file automatically generated by anaconda.

install
cdrom
lang ja_JP.UTF-8
langsupport --default=ja_JP.UTF-8 ja_JP.UTF-8 ja_JP ja ja_JP.UTF-8 ja_JP ja
keyboard jp106
xconfig --card "ATI Mach64" --videoram 8128 --hsync 30-80 --vsync 56-76 --resolution 800x600 --depth 16 --startxonboot  --defaultdesktop gnome
network --device eth0 --bootproto dhcp
network --device eth1 --onboot no --bootproto dhcp
rootpw --iscrypted $1$eWIb24SR$ouXAIIkv8jbOBa0GfZi7C0
firewall --disabled
selinux --disabled
authconfig --enableshadow --enablemd5
timezone Asia/Tokyo
bootloader --location=partition --driveorder=sda,sdb --append="rhgb quiet"
# The following is the partition information you requested
# Note that any partitions you deleted are not expressed
# here so unless you clear all partitions first, this is
# not guaranteed to work
#clearpart --linux
#part raid.10 --size=102 --ondisk=sda --asprimary
#part raid.13 --size=102 --ondisk=sdb --asprimary
#part raid.14 --size=154233 --ondisk=sdb
#part raid.11 --size=154233 --ondisk=sda
#part raid.15 --size=1992 --ondisk=sdb
#part raid.12 --size=1992 --ondisk=sda
#raid /boot --fstype ext3 --level=RAID1 raid.10 raid.13
#raid / --fstype ext3 --level=RAID1 raid.11 raid.14
#raid swap --fstype swap --level=RAID1 raid.12 raid.15

%packages
@ everything ← ここ注目

%post
自動化させたくない場合は、
# Kickstart file automatically generated by anaconda.
install
cdrom
%packages
@everything
だけ書くと、パッケージのインストール部分のみ自動、他は対話形式でインストールすることができます。

このファイルをbootプロンプトが出たときに読み込ませます。例えば、このファイルをvfatかexe2でフォーマットしたフロッピーディスクに、 ks_hoge.cfgというファイルネームで保存した場合は、
boot: linux ks=floppy:/ks_hoge.cfg
もしくは
boot: linux ks=hd:fd0:/ks_hoge.cfg

と指定します。ファイル名がデフォルトのks.cfgであれば
boot: linux ks=floppy
だけでも読み込みます。

フロッピーディスクがない場合、nfs経由でも読み込むことができます。この場合、nfsサーバを用意し、公開ディレクトリにファイルを置きます。
boot: linux ks=nsf:<server>:<path>
例えば下記のようになります。
boot: linux ks=nfs:192.168.0.10:/nfs_export/ks.cfg
[参考]
Stray Penguin - Linux Memo (KickStart) [保存]
Kickstart インストールの開始 [保存]
Red Hat Enterprise Linux 3 x86,Itanium(TM),AMD64アーキテクチャ用インストールガイド
Red Hat Enterprise Linux 3 システム管理ガイド

comps.xmlを書き換える方法

Anacondaが使うパッケージリストは、インストールディスクの/Fedora/base/comps.xmlと/repodata/comps.xmlです。 このファイルはXML形式なので、このファイルを書き換えれば、 最初から全てのパッケージにチェックが入った状態でインストーラーを起動することができます。