誰にも知られずに ひとつ
とってあるのもがある
それはあなたにも知られずに ずっと
とっておくつもりです
ときどきは吹きこぼれそうになって
あわててツマミ回すけど
そんな私のことを
見つけないで下さい
はじまりは何気ない夜の
電話での言葉たち
それがいつしか心の淵の
スイッチに触れていた
その音に気付き始めたのは
すでにあなたの恋人に
紹介されたあとの祭りなのでした
こんなにも触れあえる二人は
だけどそれぞれの場所で
お互いの幸せを誰よりも深く望む友達
だからこそ だからこそ だからこそ
とっておきます
あなたはこのことをきっと
とっくにわかっていて
しかも あなたも同じだけ ずっと
とっているんでしょう
それでも二人が 選んだのは
あえて言葉に化けさせず
大事に運んでゆく道だったのです
こんなにも触れあえる二人は
今もそれぞれの場所で
お互いの幸せを誰よりも深く望む友達
だからこそ だからこそ
こんなにも 寄りそえる二人は
今もそれぞれの場所で
お互いの幸せを誰よりも深く望む者達
だからこそ だからこそ だからこそ
とっておきますとっておきます
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